ヤコブ・ニールセン先生関連

ウェブデザイン標準の必要性
http://www.usability.gr.jp/alertbox/20040913.html

要約:
ユーザは、単純なウェブデザイン要素の 77 %には、特定の動作を期待している。残念ながら、もっと重要性の高いデザイン要素には、混乱が蔓延している

次に挙げるのが、調べた 57 のデザイン手法を標準化レベルで分けたものだ。

* 標準: 37 %のデザイン要素は、最低でも 4/5 のサイトで同じ手法が使われていた。標準的なデザイン要素は以下の項目だ。
o ページ左上にロゴを配置している。
o ホームページに検索窓を設けている。
o スプラッシュ画面を使用していない。
o (もし使っている場合は)パンくずは横向きに表示している。
* 慣習: 40 %のデザイン要素は、最低でも 1/2 (だが 4/5 以下)のサイトで同じ手法が使われていた。慣習的なデザイン要素は以下の項目だ。
o "site map" というラベルをサイトマップ用に使っている。(これはサイトマップユーザビリティについてのユーザ調査で推奨している)
o 訪問済みリンクの色を変化させている。(ナビゲーションの手助けをするために推奨している)
o 買い物カゴへのリンクをページ右上に配置している。
o 兄弟エリア(情報階層の中で同レベルのページ)へのリンクをページ左のカラムに配置している。
* 錯乱: 23 %のデザイン要素は、多様性がありすぎて、どの手法も主流といえない。錯乱状態にあるデザイン要素のいくつかを次に挙げる。
o メインのナビゲーション方法が、左に配置されたメニュー型、ページ上部に配置されたタブ型、ページ上部に配置されたナビゲーションバー、ページ中心部に配置された Yahoo 型ディレクトリ一覧など。
o 検索機能の配置が、ページの右上、ページの左上、ページの中心、またはそれ以外のページの場所にある。
o ログイン手順。
o ヘルプの配置。


標準化はユーザに次のことを約束する。

* どんな機能があるのか、予想がつく。
* その機能がインターフェイスの中でどのように表示されているのか、予想がつく。
* その機能がサイト内、またはページ内のどこにあるのか、予想がつく。
* 目的を果たすために、各機能をどのように操作すればよいのか、予想がつく。
* 初めて見るデザイン要素の意味について、考え込む必要がなくなる。
* 非標準的なデザイン要素の中にあったばかりに、重要な機能を見逃してしまうということがなくなる。
* 期待通りに機能しなかった時の、不愉快な思いをしなくて済む。

このような利点は、ウェブサイトのユーザ主導感に貢献し、彼らが目的を果たせる可能性を高め、全体的なユーザ体験に対する満足度を上げることになる。