プロプライエタリ・ソフトウェアに学ぶ新規ユーザー獲得法

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手始めに、Linuxディストリビューションのシステム・デフォルトを初心者向きに設定しよう。これは簡単だが効果的である。経験のある熟練者はどのみちデフォルトの多くを変更するものだ。ならば、デフォルトを変えそうもないユーザー向けの設定にしない理由があるだろうか。WebアプリケーションやAVや事務用の基本アプリケーションを選定する際、これが特に意味を持つ。新規ユーザー向けに、デスクトップからクリック一つでアクセスできるようにするのだ。しかも、プログラムの名前かアイコンを見れば、初心者にも、どのようなプログラムかすぐにわかるようにする。インストール・パッケージがこのように設定されていないなら、経験豊かなLinuxユーザーは、Linux初心者の友人たちのために設定してあげようではないか。こうした簡単なことで、新規ユーザーが自分の新しいデスクトップに馴染みやすくなるのである。

新規ユーザーにも使いやすいアプリケーションやディストリビューションを実現する方法のごく一部を挙げたに過ぎない。少数とはいえ、そうした努力を始めたプロジェクトもある。こうした努力を続けることで、魅力的で、取っつきやすく、ユーザーが繰り返し使ってくれるようなソフトウェアが現れてくるのだ。Linuxを見た人が1回クリックしたらLinuxの「すごい!」機能を目の当たりにするようなLinuxディストリビューションが増えてくれば、そしてソフトウェア開発者がアプリケーション間の連携を図ることに真剣になれば、オープンソース・コミュニティは、新規ユーザーの勧誘と獲得に向けて歩みを早めるどころか、大きく前進できるだろう。